競艇で当たった3連単の68.9%は、締切30分前に見た倍率より少なく払い戻された。81番人気以下の大穴だけは逆に多く戻る
競艇で当たった3連単の68.9%は、締切30分前に見た倍率より少なく払い戻された。真ん中あたりで18.9%少ない。残る31.1%は表示以上に戻り、81番人気以下の大穴は59.5%が多く戻った。2026年7月23日から9月25日までの9,447レースを数えた。
買った時は画面に◯倍と出ていたのに、当たってみたら払戻はそれより少ない。競艇をやっていれば一度は引っかかるところだと思う。では実際に、どれだけ違っていたのか。
先に断っておくと、**これは舟券をどう買うかの話ではない。**どの買い目が来るかを当てる話でもない。見ているのは、当たった買い目について「画面に出ていた倍率」と「実際に払い戻された金額」がどれだけ違ったか、それだけだ。数えたのは当たった買い目だけで、外れた目も含めた全部の目がこれだけ削られるわけではない。
締切30分前の画面と実際の払戻を並べると、真ん中あたりのレースで18.9%少なかった。人気帯ごとに分けると、削られ方には偏りがある。
いちばん削られるのは、1番人気ではなく2〜20番人気の目だった
| 30分前の人気帯 | 表示 | 払戻 | 真ん中あたり | レース数 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 8.9倍 | 6.7倍 | 18.7%少ない | 926レース |
| 2〜5番人気 | 15.1倍 | 10.9倍 | 24.8%少ない | 2,278レース |
| 6〜20番人気 | 35.1倍 | 25.6倍 | 23.9%少ない | 3,318レース |
| 21〜80番人気 | 98.1倍 | 93.3倍 | 5.8%少ない | 2,619レース |
| 81番人気以下 | 287.7倍 | 365.9倍 | 15.2%多い | 306レース |
「表」は締切30分前に画面に出ていた倍率、「払戻」は実際に払い戻された倍率。
締切30分前に2〜5番人気だった3連単なら、真ん中あたりのレースで24.8%少なく払い戻される。6〜20番人気なら23.9%、1番人気なら18.7%だ。いちばん削られるのは、画面のいちばん上ではなく、その少し下にいる目だった。
これは当たった目に限った話だ。全120通りで同じことを数えると、6〜20番人気の帯は締切30分前から1分前までにほとんど縮んでいない。つまり「この帯の目は締切に向けて買われる」という一般の性質ではなく、当たった目に限ると、この帯がいちばん削られていたということになる。
当たる目は締切に向けて買われやすい。この偏りがあるので、当たった買い目だけを取り出すと下落は大きく見える。ただし、下がった目が来やすく見えるのは、下がったあとの倍率どおりの話だ。同じ倍率の目と比べると、下がったこと自体で来やすくなるわけではない(締切前にオッズが半分以下になった3連単は、来やすくならない)。
表示より少なく戻ったのは、10回に7回
| 30分前の人気帯 | 表示より少なく戻った | おおよそ |
|---|---|---|
| 1番人気 | 76.3% | 4回に3回 |
| 2〜5番人気 | 79.1% | 5回に4回 |
| 6〜20番人気 | 74.0% | 4回に3回 |
| 21〜80番人気 | 54.4% | 2回に1回 |
| 81番人気以下 | 40.5% | 5回に2回 |
| (全体) | 68.9% | 10回に7回 |
表示より少なく戻るのが普通で、多く戻るのは例外だ。ただし人気帯を下がるほど例外の割合が増えていく。
1番人気から6〜20番人気までは、4回のうち3回前後が表示割れだった。画面の数字を見て「この払戻がもらえる」と考えると、たいていはそれより少ない金額を受け取ることになる。
逆に言えば、表示より多く戻ることもある。締切までに誰もその目を買わなければ、倍率は上がったまま確定する。そうなる割合が、人気のない目ほど高い。
1,000円買っていたら、いくら違ったか
6〜20番人気の目なら、7,500円少なく払い戻された。
| 30分前の人気帯 | 1,000円買っていたら |
|---|---|
| 1番人気 | 1,600円少ない |
| 2〜5番人気 | 3,300円少ない |
| 6〜20番人気 | 7,500円少ない |
| 21〜80番人気 | 5,100円少ない |
| 81番人気以下 | 45,850円多い |
大穴の帯は数本のレースで大きく動くので、いちばん下の金額は目安として見てほしい。
同じ「割合」でも、財布に入る金額で見ると印象が変わる。6〜20番人気の目は、1,000円買っていれば7,500円の差になる。
削られる側と広がる側の境目は、21〜80番人気にある
表をもう一度見ると、21〜80番人気の帯だけ数字の性格が変わっている。真ん中あたりのレースで5.8%少ないだけで、表示より少なく戻ったレースも54.4%しかない。ほぼ半分だ。
この帯には、締切に向かって買われる目と、見放されて広がる目が混ざっている。同じ21〜80番人気の中に、最後の30分で人気側へ寄っていく目と、そのまま置いていかれる目の両方があるので、平らに見える。
つまり締切前の30分に起きているのは、全体が一様に縮むことではない。人気側へ金が寄り、その反対側が広がる。その境目がこのあたりにある、ということだ。
81番人気以下の大穴だけは、逆に多く戻った
締切30分前に81番人気以下だった目は、真ん中あたりのレースで15.2%多く戻っていた。この帯の306レースのうち182レース(59.5%)が表示より多い。大穴は締切に向かって買われるのではなく、むしろ見放されて広がっていく。
実例を1つ。下の表のいちばん上のレースは、締切30分前に495.8倍だった目が、1分前には1359.0倍まで広がり、払戻は289,910円になった。
| レース・買い目 | 30分前 → 1分前 → 払戻 |
|---|---|
| 9/20 児島8R の 6-5-4 | 495.8倍 → 1359.0倍 → 289,910円 |
| 9/12 住之江9R の 2-1-4 | 9.0倍 → 7.4倍 → 730円 |
| 9/10 児島2R の 3-4-5 | 33.9倍 → 24.8倍 → 2,570円 |
2番目のレースは逆の例だ。締切30分前の時点で1番人気だった目が9.0倍あり、払戻は730円まで落ちている。3番目は6〜20番人気の例だ。
この2本は、帯の真ん中に近いレースを選んである。いちばん上の大穴だけは違って、広がり方がこの帯でいちばん大きかった1本だ。典型ではなく、端の例として見てほしい。
競艇の払戻はなぜ画面の倍率と違うのか
**払戻は、締切の瞬間に集まった金額だけで決まるからだ。**画面に出ている倍率は、その時点までに売れた分で計算した途中経過にすぎない。
3連単は120通りある。締切までに誰かが別の目を買えば、その目の倍率は下がり、買われなかった目の倍率は上がる。締切の瞬間まで金は動き続けるので、30分前の画面と確定した払戻が一致する理由はどこにもない。
画面の数字が下がっていくのを見ると、自分が買ったぶんで下がったように感じる。実際には、同じ目を買った全員の金額が足し合わされている。1人の舟券で動く幅は小さく、動いているのは大勢の合計だ。
だから早く買っても安くは買えないし、遅く買っても得にはならない。いつ買っても払戻は締切の瞬間の売れ方で決まる。この点は前の記事で詳しく書いた(締切1分前から確定までに、オッズがどれだけ動くか)。
締切1分前に見た倍率なら、差は2.6%に縮む
同じことを締切1分前の画面で比べると、真ん中あたりのレースで2.6%少ないだけだった。9,489レースを数えて、30分前の18.9%から大きく縮む。締切の間際にはもう金の動きが細くなっていて、画面の数字が確定に近づいているということだ。
ただしこれは「遅く買ったほうが得」という話ではない。買った時刻は払戻に関係しない。締切1分前の画面が確定に近い、というだけだ。
当たった買い目だけを取り出すと下落が大きく見えることは、前の記事でも確かめてある(締切1分前から確定までに、オッズがどれだけ動くか)。この記事の数字も、当たった1通りだけを見たものであることは同じだ。
| 1分前の人気帯 | 表示 | 払戻 | 真ん中あたり | レース数 |
|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 7.0倍 | 6.5倍 | 4.3%少ない | 985レース |
| 2〜5番人気 | 11.8倍 | 11.0倍 | 4.7%少ない | 2,444レース |
| 6〜20番人気 | 29.5倍 | 28.0倍 | 2.2%少ない | 3,352レース |
| 21〜80番人気 | 109.8倍 | 105.8倍 | 1.1%多い | 2,453レース |
| 81番人気以下 | 506.3倍 | 540.6倍 | 11.7%多い | 255レース |
この数字は何から作ったか
- 対象期間: 2026年7月23日〜9月25日
- 払戻の記録があるレース: 10,014レース
- 締切30分前と比べたレース: 9,447レース
- 締切1分前と比べたレース: 9,489レース
- 3連単の通り数: 1レースあたり120通り(当たるのはそのうち1つ)
- 締切前のオッズ: WAKE ODDS が公式サイトから記録したもの(締切30分前と1分前)
- 払戻: 公式が公開している競走成績のデータ
- 人気帯の切り方: その表示を見た時点のオッズの安い順。30分前の表は30分前の人気順、1分前の表は1分前の人気順で切っている
- 「真ん中あたりのレースで」の意味: 全レースを差の大きい順に並べて、ちょうど真ん中にくるレースの値。平均は大穴の数本で大きく動くため、本文ではこちらを使っている
- 除外: 締切1分前のオッズの記録が無い382レース
- 除外: 返還(フライング・出遅れ)で払戻が作り直された138レース
- 除外: 同着で払戻が分割された5レース
- 除外: 締切30分前だけ記録が無い42レース(30分前の表からだけ外し、1分前の表には入れた)
- 不成立のレースは払戻の記録が無いので、はじめから入っていない
- 特払い(払戻が100円未満)は、この期間には1件も無かった
- 81番人気以下の帯(30分前の人気順・306レース)のうち、表示より多く戻ったのは182レース
- 記事生成時刻:
2026-09-28T22:54:59+09:00 - 上の表は
verify_article.pyがDBと逐語照合し、一致しなければ公開しない
画面の倍率は、途中経過である
当たった3連単の68.9%は、締切30分前の表示より少なく払い戻されていた。いちばん削られるのは1番人気ではなく2〜20番人気の目で、81番人気以下の大穴は逆に広がる。繰り返すと、**これは舟券をどう買うかを勧めるものではなく、画面の数字と払戻がどれだけ違ったかの記録だ。**舟券はいつ買っても、払戻は締切の瞬間の売れ方で決まる。
締切前に順位そのものがどれだけ入れ替わるかは別の記事にまとめた(競艇の1番人気が締切直前に入れ替わる確率)。また、オッズが急に下がった目が実際に来たのかも数えている(競艇で締切前にオッズが半分以下になった3連単は、来やすくならない)。
締切前のオッズの推移はトップページから見られる。